献血
たくやかつみです。献血行ってきました。といっても去年の話なんですが
献血に興味あるけど怖くて行けないなとか、実際どんな感じなんだろうと思ってる人は参考にしてみてください。
献血やってみたい
献血に興味を持ち始めたのは高校生の時からです。
もうかなり前の話なのでうろ覚えですがたしかプリントで献血の案内が配布されまして、自分の血で一人でも多く救われるならと思いそれ以降ちょっと献血やってみたいなと思っていました。
嘘です。本当はタダでジュース飲ませてもらえるらしいのとあわよくば自分の血がかわいい女の子に輸血されればうれしいなデュフフというなんとも不純極まりない理由でした。
でもまあ理由はどうであれ僕が献血をすることで確実に誰かの役には立ちますし、輸血に使われなかったとしても研究など様々な用途に血は使えるので問題ありません。
やらない善よりやる偽善です。
というわけで献血所に向かったのですが
1回目は「一時間以上いただきますがよろしいですか？」
と言われ結構遅い時間だったので断念。本当は怖くてすくんだというのが本音なのですが……。
ジュースだけいっちょ前にいただいてその日帰りました。
2回目は覚悟を決めて、満を持して早目の時間に挑んだのですが体重が足りずに断念。
地元の献血所には400mlの献血しかなく、400mlには50kg体重がないと献血できないらしいです。
その時はジュースももらわず帰りました。
というわけで2回の敗北を経て、古本屋のバイトを辞めたからかこのたびギリギリ体重が50kgに到達したので3度目の正直で献血に向かいました。
診断
とりあえず入ります。初回はなんか初診書みたいな紙をもらいます。病院とかと一緒ですね。無料の自販機があるのでそこで”温かい”飲み物を飲みながら書いといてくださいと言われたのでとりあえず水を飲みながら書きました。温かい飲み物を奨められる理由は献血の際温かいものを摂取していると血管が広がってスムーズに血を抜けるかららしいです。
初診書が書き終わるとなんかタブレット端末を使ってアンケートに答えていきます。
最近海外旅行に行ったかとか出血はなかったかとかエイズじゃないかとかエイズの確認目的で来てるんじゃねえだろうなとかそんな内容のアンケートです。アンケートが終わると体重を測ります。服や靴は履いたまま体重計に乗り、50kgを超えていたので献血可能ということになりました。
体重を測り終えるとお医者さんのもとへ案内され、献血を受けて問題ないか診断されます。といっても僕の場合朝ごはんを食べたかと聞かれてお菓子をちょっと食べましたと言ったところ足りないからとドーナツをいただき、これ食べてから献血しなさいと言われました。
献血は3時ごろで、朝ごはんは少なかったとはいえお昼をつい1時間ほど前に食べたばかりだったのでドーナツを食べるほどの食欲はなく、スタッフさんにあとで食べてもいいか聞いたところ「お医者さんに事前に食べろと言われたので事前に食べてください」と言われました。どうやらお医者さんの指示は絶対なようです。まあ当然ですが
半ば急かされドーナツを無理やり腹に入れていよいよ献血の時が来ました。
と言いたいところですが最後に本当に献血して大丈夫なのか確認するため血液を採取されました。
ホッチキスのような小さい針が付いた器具でアニメとかの血の契約みたいな感じで指先の血を一滴取られ、問題なければ献血できるようです。
針は一瞬チクっとしましたが注射よりは痛くないかなってくらいでした。軽くデコピンしたような、つまんだようなチクッとした痛みでした。
採血開始
さていよいよ血を抜きます。
歯医者の椅子を豪華にしたようなリクライニングチェアに座り、目の前にはテレビ。スマホを触っても大丈夫なようです。採血はだいたい10分程度。上のほうで1時間くらいかかるから断念したと書きましたが平日とかの空いてる時間でスムーズに進めば30分程度で献血自体は完了すると思います。
気になる注射ですがお世辞抜きでそこまで痛くなかったです。最初にチクっとする程度。まあ痛いことは痛いですが献血所の人も手慣れてるので個人的には今まで打った注射の中で一番痛くなかったです。
あと点滴とかと違い刺されてる間の痛みも全くありませんでした。血を抜かれてる感覚もありません。血を抜いてる絵面はショッキングだからか布で隠されてたので見えませんでした。見ていいですかと言えば見せてもらえるかもしれません。
採血中はテレビを見たり係員のおばさんと世間話したりスマホ弄ったりしてのんびり時間を潰します。血行をよくするために温かいココアを飲みながら足を動かすよう言われます。足がつりました。今回の採血でこれが一番痛かったです。
緊張もだいぶ和らぎ、献血はスムーズに進むと思われました……しかし
失神
献血後半に差し掛かったところです。足の体操も飽きてきてのんびりテレビを見ていた時、吐き気がしてきました。
といってもこの時の僕は慢性的な吐き気に悩まされており、先ほどドーナツを無理やり詰め込んだこともあったのでああいつものやつか嫌だなぁ程度の感じだったのですが、刹那、結構ヤバい気がしたので声が出せるうちに「なんか吐きそうです。」と言いました。途端に悪寒が走り、意識が遠のいていきました。生まれて初めての感覚です。
体の中のすべての感覚が頭の一点に集中して消えていくような不思議な感覚でした。
視覚がぼやけていき、係員の人が必死に肩をバンバン叩くのがわかりました。ここまでくると一周回って吐き気がなくなりましたが力が出なくなってきました。係員の人がめちゃくちゃ「聞こえますか！？聞こえますか！？」と言ってくるので「聞こえてます聞こえてます」と返事をしますがうまく発音できません。感覚的には寝てる時に叩き起こされて返事してるアレとすごく似ています。喋ろうと思えば喋れるけどめちゃくちゃめんどくさいというか放っといてくれというか……。よく漫画とかアニメでよくある「ちょっと……休ませてくれ……」ってこんな感じだったんだなぁとしみじみ感じました。
怖いとか痛いとかつらいでもなく、かといって気持ち良いわけでもない不思議な感覚でした。
ただ生きてるうちに経験しておいてよかったなって感じの不思議さでした。
そんなこんなで流れに任せて呼吸していると寒気がひき、次第に意識が戻ってきました。あんなに寒かったのに汗びっしょりでした。
「初めてだとよくあるよ！とりあえず血は予定通り400ml抜けたから大丈夫よ！」
と係のおばさんにフォローしてもらうもよくあることにしてはめっちゃ焦ってなかったかとか「一旦採血止めて！」とか言ってたけど本当に血足りてるのかもしかして予定より多めに採血したのかとかいろいろ勘ぐってしまいましたが内気なので声には出せませんでした。陰キャってやつですね。
採血後5分くらい一服してからお医者さんに呼ばれ問診が始まりました。これは僕が採血中に失神してしまったからで普通はないはずです。
とりあえずまた失神する可能性があるので走ったり急に立ち上がったりといった動作はしないこと、電車などで帰る際は座るように念を押されました。あとボソッと「君もう献血やめたほうがいいよ」と言われました。
原因
あとで調べてみると献血で失神する現象の主な原因は「血管迷走神経反応（VVR）」と言われるもので、空腹や疲労、注射を指す際などの過度の緊張等により脈拍が下がり意識がなくなる現象で、要はビビりが極限状態に陥って失神する現象のようです。ちなみに初めての献血の人に多いようですが失神までいくのは1%程度のようです。
まあ1％の人間になりたいとは思ってましたがこんな不名誉な１％は嫌です恥ずかしい。
言い訳するとたしかにアレルギー検査の採血の時も緊張で脈が上がりまくって笑われたことがありますが、最初こそ心臓バクバクではあったものの採血中は特になんともなかったんですよね。色々考える性格なので心の隅ではめちゃくちゃビビってた可能性はありますが……。
ただ途中で採血を止められたとはいえ正常に400ml採れたという話が本当であったとすれば失神ギリギリまで採血された可能性もありますし僕はビビりではないと思いたいです。まあ体重ギリギリとはいえそんなことはないとは思いますが……。
まとめ
とまぁ散々ではありますが総合的には悪いことばかりではありませんでした。
まずなんといってもジュース飲み放題。まあお腹空いてなかったのであんまりでしたがジュース何杯飲んでも何も言われません。あとすごいちやほやしてもらえるので自己肯定感が高まります。献血のご褒美も貰いました。
僕の時はポカリと1か月分くらいある大量のポケットティッシュに、意識高い系の店の人がたまに持ってる電子メモパットを貰いました。
こんな感じのやつ
あと希望すれば後日自分の血液の情報を教えてくれます。*1
個人的に自分の血の質にはかなり自信がありましたがこの度割と平均的だということがわかりました。あとやせ型なのになぜかコレステロール値が高かったです。
色々ありましたが個人的に献血はまた受けたいと考えています。
ただまた失神するかもしれないので次回は体重が60㎏を越えてから行こうと考えています。
肥満体のエネルギッシュなオタクとかリスカしようかなーしようかなーしてるメンヘラの方は是非献血をおすすめしたいです。特にメンヘラの方。
