たくやかつみの日記

自己顕示欲の廃棄場

クリエイターというのはなぜ逆張りしたがるのか

たくやかつみです。ワナビです。
ワナビとは夢を言い訳にして現実逃避している社会不適合者のことです。
ワナビをかっこいい言い方にするとクリエイターという言葉になります。こっちのほうが馴染みありますね。

最近読み切りを描いていて思ったのですがやっぱりクリエイターって逆張りしたがるよなあってなりました。
今描いてる読み切りは端的に言うと表面上は共感性を刺激してるけど本質的にはそういう読み方をする人に対するアンチテーゼというなんとも性格の悪い話です。
僕の作風は全体的にそういうところがあります。

例えば前回描いた「人生(1)」という読み切りでも表のテーマと裏のテーマを設定して、普通に読んでいる分には表のテーマだけ読み取れるけど表にはいろいろと矛盾があってそこを突き詰めると裏のテーマが見えてくるという意識高い系のキモい構想になっています。

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ではなぜクリエイターというのは逆張りしてしまうのか。
しかも自分は逆張りするくせに他人の作品には極力王道を求めるのがたち悪いです。

最有力説としてはやはりありきたりというのを嫌うというものがあります。
普通と言われるくらいなら異端と言われたいっていう感情が強いのです。
これが行き過ぎると謎のオリジナル異世界みたいな意識高い系世界観ができたりするのですが、個人的にはそういう世界は作者のオナニー感が強すぎて好きじゃないです。メイドインアビスみたいなそういう世界観にしないと伝えられないとかならわかりますが、基本的にそういう世界観で描く人って別に現代を舞台にしても成立しないこともないし、世界観の説明にタスクを割かれるので大変非効率です。しかもたいてい味が薄い。僕は鳥山ワールドとマリオワールド以外の「○○ワールド」って単語が大嫌いです。

あとまあ描いている側は自分にしかわからない深みとかそういうのを全部知ってる状態で取り掛かるので「ここはこうしたほうが深くならないか?」とかやってるうちに最低限伝えないといけないことを忘れる。出汁にこだわりすぎて塩を入れ忘れるような現象が起こってしまいます。

自分の作品にとっては自分は創造神なのであらゆる事象の説明も可能ですし行間もすべて知り尽くしているので、自分にとってはどんな作品をも名作足り得るわけです。
おもしろさの本質はわかることにありますから、そもそも話がわからなければどんなおもしろい話でもつまらないとなってしまいます。稀にある意味わからんけどおもしろい作品は要所要所で読者を引き込ませるテクニックを用いています。個人的にこれは才能というよりは経験で身につく要素だと思います。
そういう技量が身についてないうちはあまり派手なことはしないほうがいいかもしれません。