たくやかつみの日記

自己顕示欲の廃棄場

個人的2021年冬の覇権アニメ

2021年冬アニメ*1


 

takuya-katumi.hateblo.jp

↑前期はこちら

 

anime.eiga.com

たくやかつみです。

偉大な先人によるとだいたい2月3日前後で立春。つまり春が始まるといわれておりますが、個人的にもそれはある意味間違いないなと思います。実際そのあたりからちょっと暖かくなってきますし、ただ僕としては春=桜満開なので4月以降こそが真の春だと言えるのではないでしょうか?

話が逸れましたね。今回は別に春の定義についての記事ではありません。アニメの話です。

アニメは12か月あるうちの3か月を「1クール」とし、基本的に1年は4クールあります。ドラマもだいたい一緒ですね。
なので個人的には春アニメが始まると「春だなぁ」と感じるし、夏アニメが始まると「夏だなぁ」と感じます。まあ秋アニメはちょっと冬も混ざっていますが……
また話が逸れましたね。今回は別に季節の定義についての記事ではありません。

僕が見たアニメ


 早速今期見たアニメを箇条書きしていきます。
基本的に3話以上視聴したものを載せています。

見たアニメ一覧

全14作ですがその中でも完走した10作には下線を、さらにその中でも特によかったと思う4作には赤文字で表記しています。

豊作であった前期と比べて今期は完走したものやおもしろいと思ったものは正直なところあまり多くありませんでしたが、おもしろかった作品は本当におもしろかった印象です。

せっかくなので特によかったと思った作品の中でもさらにいいと思った無職転生ワンダーエッグ・プライオリティ」の2作について今回は軽く解説していこうと思います。

無職転生


mushokutensei.jp

 正式には無職転生異世界行ったら本気だす~」ですが長ったらしいので無職転生と表記します。転生とか異世界とか長ったらしい説明調なタイトルなどから想像できるように俗にいう「なろう作品」ですね。

なろうというとあまり良い印象が持たれません。かくいう自分も正直なろう作品はあんまりすきではありません。が、この作品は巧みな構成演出圧倒的な作画によってありきたりななろう作品を名作に昇華させた傑作です。

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©理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生」製作委員会

まず冒頭は現実で落ちぶれた主人公がなんらかの事故(といってもだいたいトラックに轢かれる)で死んで異世界に転生するのですがそれまでの工程がすごく巧妙に引き込まれるように演出されています。主人公がトラックに轢かれて死ぬお約束展開もまるで壮大な物語の始まりのように演出するこの時点で僕はこの作品はマジのやつだと確信しました。

そしてなんといっても作画が美しくよく動く。カメラワークもまた素晴らしい。
画像だけではうまく伝えられないのでぜひ実際にその目で見てみてください。

物語自体も悪くありません。王道ですが王道ゆえにわかりやすく、だからこそシンプルに作画や演出が映えるのです。

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©理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生」製作委員会

ただひとつ難点を上げるとすれば主人公が過去のトラウマから解放されるのが少し早すぎた感じがします。*2せっかく無職転生というタイトルである以上ここはもう少し丁寧にというか全体を通して描写していってほしかったです。この作品の肝は無職で屑人間の主人公が異世界で更生するところにあると思うのです。個人的にはそういう意味では2話がピークであったと思います。しかしもちろんそのあとも最後まで今期アニメの中ではダントツで安定していたので十分おすすめできます。

他のなろうとは違うと言われればそんな感じもしますが個人的にはそれはあくまで演出や作画が他のなろうに比べて圧倒的に優れていただけ内容自体は王道でよくあるなろう作品だと思います。しかしおもしろいということはやはり、物語は脚本だけがすべてではないという良い証明になったのではないでしょうか。

1クール休んでからまだまだ続くっぽいので2クール目が楽しみです。

ワンダーエッグ・プライオリティ


wonder-egg-priority.com

個人的今期覇権アニメはこれです。ワンダーエッグ

ざっとあらすじ解説すると自殺した親友や大切な人を生き返らせるため、そして自殺の真相を確かめるために主人公たちはワンダーエッグというタマゴを割ります。タマゴを割ると様々な理由で自殺した少女がでてきます。少女の自殺の原因、トラウマとなった存在を模した怪物と戦い、少女の魂を開放していくことで自殺した親友や大切な人を生
き返らせるべく奮闘する少女たちの物語。なのですが実は……って感じです。

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©WEP PROJECT

思春期の少女の複雑な心情や葛藤、社会風刺などなんか色々な社会のアングラなところにメスを入れています。キャラクターの心理描写も緻密です。そして作画も美しくまさに非の打ちどころのない模範のような美しい作品です。

こういうオリジナルアニメってだいたい途中から変な方向に進んで行ったりなんか意識高くなって何が何だかわからなくなる印象があり、このアニメもスケジュール等の都合か最終回はとりあえず雰囲気で終わらせた感が否めないですが基本的にそれ以外は構成も丁寧でわかりやすいです。6月あたりに特別編をするっぽいのでそれまでおあずけかなって感じです。そして非現実なファンタジーと思いきや蓋を開ければSFチックになるというダンガンロンパ方式*3を採用しているのが個人的には好印象です。

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©WEP PROJECT

特にいいと思ったのが多少胸糞悪いところはあっても理不尽さがないということです。あらゆる展開が理にかなっていて自然に受け入れられるように計算されていると思います。計算じゃないとすれば天性の才能でしょう。

見たことない人はとりあえず特別編の公開までは時間があるのでdアニメストアか何かで視聴することをおすすめします。総集編を除けば11話なので。

まとめ


今期はなんというかちょっと暗めな作品が多かった感じがします。自分がたまたまそういう作品だけ見ていただけかもしれませんが……
暗いというとネガティブなイメージですが別に悪いという意味ではなく、むしろ内容としてはいままであまりなかった新鮮な作風の物が多かった印象です。

来期は一見見るものが少なそうですが割とおもしろそうなのが多い印象です。今期と似たような感じでしょうか。どちらにしろ楽しみです。

 

↓来期(2021年春アニメ)はこちら

takuya-katumi.hateblo.jp

*1:2021年1月~3月に放映されたアニメを指します

*2:原作ストックが膨大なので仕方ないとは思います

*3:ダンガンロンパの印象が個人的に強すぎてそう呼んでしまう